一昔前、「芸能人は歯が命」というCMがありましたが、一般人にとっても歯は大切ですよね。よく噛めないとか、噛むと痛いとか、美味しいものを食べていても歯の調子が悪いと美味しさ半減。歯のコンディションがその人のQOLに及ぼす影響はとても大きいです。
とは言え、歯のコンディションを保つにはそれなりの努力が必要。自分も毎朝晩歯ブラシと歯間ブラシで磨き、3ヶ月毎に歯科クリニックでクリーニングを受けていました。にもかかわらず、今回1本歯を抜かないといけない状態になり、インプラント治療を受けることになってしまいました。
多くの人が同じようなことで歯を失って欲しくないと思い、この経験をリアルタイムにお伝えしたいと思います。
背景
2006年頃
右下5番の歯が痛くなり、渋谷の歯科クリニックで治療。虫歯が深いところまで進行しており、神経を抜くことに。この時は保険治療だったので、金属の詰め物をして終了。
ちなみに、今のところ神経を抜いたのはこの歯のみ。
2015年頃
同じ歯の根元が腫れてかなりの痛みがあったので、表参道の歯科クリニックに行ったところ歯根嚢胞と診断。金属の詰め物を外し、前回の歯根治療で詰めていたものを除去して、歯根から膿を抜く処置をしてもらいました。
1ヶ月ほど仮詰めをして膿が抜けきってから、保険外治療でセラミックの被せ物をして終了。
2019年
同じ歯の根元が再び疼いてきたので、現在行きつけの原宿の歯科クリニックでレントゲンを撮ってもらったが、異常は無いとの診断。
2021年
同じ歯がたまに疼いたり、治ったりを繰り返していたので、歯間ブラシによる炎症かと放置していたが、触ってみると微妙に歯がグラグラしていたので歯科医に相談。
再びレントゲンを撮ると歯根周辺の骨が溶けてきているので、おそらく歯根破折を起こしているのではないかとのこと。
系列の歯科クリニックでCTを撮ったところ、骨の侵食が進んでいることを確認。抜歯 or 温存、2つの選択肢が提示された。
ちなみにその時の画像がこちら。右下5番の歯周辺の骨が無くなっているのが見てわかると思います。
もし抜歯をすると、
- インプラント
- ブリッジ
- 入れ歯
のいずれかを選択することになるとのこと。
温存しても治ることはなく、いずれ抜歯になる可能性が高いということだったので、温存は選択せず、抜歯してインプラントにすることをその場で決断しました。
治療開始
歯根に病巣を抱えていることがわかると、普通に生活していてもなんだか気が散るし、食事をしていても微妙に痛みが生じていたので、早いところ抜いてしまいたい欲が高まっていました。
予約していた日時に歯科医に行くと、まずインプラントの治療工程を説明されました。抜歯後すぐにインプラントの土台を埋め込み(即時埋入)、3ヶ月ほど定着するのを待ち、その後仮歯を入れて安定して噛めることを確認したら本歯を入れるとのこと。素材によって異なるが、だいたい35万円〜かかるらしい。
抜歯
麻酔を2本打ち、器具を使って歯を揺らしたところ、まだかなり痛みがあったため3本目の麻酔を打ってもらいました。それでもまだ痛みはあったけど、我慢して抜歯完了。親知らずは2本抜いているのですが、永久歯を抜くのはやっぱり複雑な気分ですね。
後で抜いた歯を見せてもらったが、予想していたより根っこが長く、2本の根っこそれぞれに縦に亀裂が入っていました。神経を抜いた歯は脆くなるため、歯根破断を起こす可能性が高まるみたいですが、亀裂が入った理由を特定するのは難しいとのこと。
これまでの治療に問題がなかったか気になるところですけどね。
抜歯後にできた穴をキレイに処置すべく、歯根に溜まっていた不良肉芽を除去したが、予想以上に骨の侵食が進んでおり、この状態で即時埋入をするのはリスクを感じるとのことでした。
自分も長らくシステム開発に関わってきた勘からすると、明らかなリスクにえいやーで踏み込むと後々ろくな事にならないので、即時埋入はせず、一度骨を整地してから改めてインプラント手術を受けることに即同意しました。
その日は、顎の骨にできた大きな穴に、2〜3ヶ月で骨になって固まるという魔法の粉をいっぱいに詰め込み、レジンで蓋をして終了。歯科クリニックに着いてちょうど1時間くらいでした。
ケア
抜歯後に痛むことを想定して、痛み止めを5錠処方してもらったが、抜歯してから帰宅後に念のため1錠だけ飲んで、その後痛むことはほとんどありませんでした。
抜歯後は傷口が残るので念入りなケアが必要。傷口からの感染を防ぐために、抜歯前日から3日連続で飲む抗生物質(アジスロマイシン錠)を処方されました。また、抜歯箇所周辺は歯ブラシを当てないように注意され、ブラッシングの後に洗口液で消毒するよう指示を受けました。
抜歯1週間後、歯科医で抜歯後にしたレジンの蓋を外し、歯茎の回復を待つことに。ここで入れ歯型の仮歯をつくることが多いようだけど、歯茎の回復のためには何も付けない方が良いとのことで、仮歯は付けずに様子をみることに。
今のところ、食事する時に抜歯した箇所を刺激しないように気を付ける程度で、特に支障は出ていません。むしろ病巣が除去されて気分的にはすっきり。このまま抜歯後の穴に詰めた骨の粉が固まるのを待つことになります。
次回、インプラント実況中継 2 – インプラント埋入編、乞うご期待。