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目標にたどり着くためのマインド

現在地から目的地(目標)への道のりで、全くトラブルなくたどり着くことはほぼない。むしろ道さえなく、障害だらけであることがほとんどだろう。それなのに、多くの人は障害に遭遇した時点で計画が間違っていたと諦め、歩みを止めてしまう。もったいない。

では、どうやったら障害を乗り越えられるのか? それには2つの方法がある。1つ目は障害を迂回すること。2つ目は障害を気にせず進むこと。多くの場合、障害を一つ乗り越えてもすぐに次の障害にぶつかる。毎回迂回していては一向に目的地に近づかない。大切なのは障害の大きさを見極め、小さな障害は無視して進むこと。

次に、障害の大きさは絶対的なものではなく、見方によって大きくも小さくもなるというお話。スキーやスノーボードをやる人は経験があると思うが、始めたての頃は足元のちょっとしたデコボコが気になりすぐ転んでしまうが、上達してくるとスムースに滑ることができるようになる。初心者と上級者の違いは目線とスピードである。目線を高くスピードを上げると足元のデコボコが気にならなくなるのである。もちろん大きな岩が転がっていたら回避しなくてはならないが。

これは仕事でも同じことが言えるのではないだろうか? 高いパフォーマンスを上げている人は、目標に向けて目線を高くし、スピードを意識していることがほとんどだ。そうでない人ほど、ちょっとした障害をひたすら迂回しようとしていたり、障害を言い訳に目標へたどり着けない理由ばかり探してしまう。

繰り返しになるが、目線とスピードを上げることで障害を相対的に小さくし、気にせず突き進むマインドを持てばきっと目標までの道が開けてくるはず。

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メタ認知とウェルビーイング

人事評価の時期になると毎回メタ認知力とパフォーマンスの相関について考えます。

組織の中で働くということは、組織のビジョンを実現するメンバーとなり、割り振られたミッションを達成することで評価されるのが一般的かと思います。メタ認知ができている人は自分への期待を正しく理解してパフォーマンスを発揮することができるが、メタ認知の弱い人は期待されていない方向に向かい「頑張っているのに評価されない」といったことが起こりがちです。

メタ認知は日常生活にも影響していて、メタ認知が弱い人ほど他人に対して「ズルい」という妬みの感情や、「自分の方が優れている」という優越感を持ちがちだったりします。これはメタ認知が他者の表面的な事象と自分の比較に留まっていて、他者の深層や背景にまで到達していないために、他者の努力や苦しみを認知できていないことによると推測します。

では、メタ認知力はどうすれば高められるのでしょうか?

それは単純に自分の常識が崩れる機会を増やすことしかないと思います。人間は成長の過程で自分の価値観を形成し、その中に留まる、もしくは同じ常識を持つ他者とのみ関わっていれば心理的安全性が確保されます。まさに「コンフォートゾーン」です。しかし実際には人の数だけ価値観が存在し、生まれ育った環境や文化によって全くことなる常識が存在します。そのような自分と全く異なる他者との関わりの中で、ようやく本当のメタ認知を得られるのだと思います。

そして、ウェルビーイングというのも「自分を本来あるべき状態に置く」という意味においては、メタ認知ができていてこそ実現するものではないでしょうか。「コンフォトーゾーンから出よ」は成長を促すと同時に、より高いメタ認知を得ることでウェルビーイングを実現することに繋がるかもしれません。

さて、2023年春は新型コロナも一段落したことだし、みんなでコンフォートゾーンから出てみませんか?

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日本はムダに不幸な国!? QoLと幸福度の違いから見えること

先日、とある記事でQuality of Life(QoL=生活の質)のランキングについて触れられていたので、少しデータを眺めてみた。QoLは購買力、安全性、ヘルスケアなどいくつかの指標で数値化され、年に2回ランキングが更新されているらしい。

https://www.numbeo.com/quality-of-life/rankings_by_country.jsp

Quality of Life Index by Country 2021 Mid-Year

これによると日本は購買力は76.01とさほど高くないが、安全性やヘルスケアのポイントの高さが牽引し、世界で16番目にQoLが高い国としてランクされている。ちなみに1位はスイス、2位はデンマークで、上位はほぼヨーロッパ諸国に占められている。

一方、QoLと近い指標として幸福度がある。こちらも国連が集計し、毎年World Happiness Reportで公開されている。QoLが客観的な指標で集計されているのに対し、幸福度は主観的な指標で集計されているらしい。ふとQoLと幸福度はどの程度相関しているのか気になり、ランキングを見比べてみた。

https://graphics.reuters.com/LIFE-CAREER-LJA/0100B0CQ0S3/index.html

世界の幸福度ランキング

多少順番が異なるものの、上位はQoLと同じようにヨーロッパ諸国が並んでおり、1位がフィンランド、2位がデンマークと、北欧の国がワンツーを決めていた。デンマークとは当社イノベーター・ジャパンが拠点を置くなど縁があるが、QoLと幸福度ともに上位にあるのは頷ける気がする。

では、我らが日本はどうだろうか?

なんと日本は幸福度ランキングで62位と、そんなに幸福ではない国になってしまっている! 先述の通りこれは主観的な指標なので、正確に言えば、客観的には幸福なはずが幸福に感じる人が少ない国、と言えるだろう。

他にもQoLと幸福度が乖離している国があるのか気になり、幸福度(Happiness)をQoLで割ったH/Q Indexなる独自の指標を算出してみた。その結果がこちらのグラフである。

Happiness / QoL Index

左がH/Qが高い国=QoLの割に幸福度が高い国。右がH/Qが低い国=QoLの割に幸福度が低い国。つまり右に行けば行くほど「ムダに不幸な国」となる。

ご覧の通り、残念なことに日本はムダに不幸な国 世界第4位ということになる。ラテン諸国や東南アジア諸国が「わりと幸福な国」に多く、所謂先進国と呼ばれる国々は「ムダに不幸な国」に寄っているように見える。

これをどう読み解くかはあなた次第だが、QoLが高くても必ずしも幸福ではないということは言えそうで、その最たる国のひとつが日本のようだ。

自分自身は、絶対的な幸福というものは存在せず、常に自分の基準と現状の比較でしかないと考えている。つまり自分の基準を変えればどんな状況でも幸福を感じることができる。

そういえば、自分が前職で海外勤務をして日本を客観的に見ていた時、なぜ日本はあんなにチャンスがたくさんあるのにみんな自分たちを卑下してばかりいるんだろうと感じていた。それがイノベーター・ジャパンを創業するひとつのきっかけになっており、MISSIONにHuman Well-beingを掲げる理由でもある。

今、新型コロナウイルスの影響で一際下を向いてしまいがちだが、一旦それらは横に置いて、今そこにある幸福に目を向けてみると、もしかすると大きなチャンスがあるかもしれない。