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台湾モバイルサービス事情

最近もっぱらTwitterでブログから遠ざかってたが、頭の中を整理するために久々に重い腰を上げてみた。

今回の台湾出張ではモバイルビジネスのきっかけを掴みに来たわけだが、モバイルキャリア数社と接触して色々と情報収集ができた。かなりのお役所気質なので接触すること自体困難なのだが、とあるツテを辿ってなんとかアポが取れた。

低いレイヤーの方から整理すると、

  • ハードウェア
  • 現在2Gから3Gへの過渡期で、まだまだ2G端末のシェアが高い。同時にスマートフォンのシェアが急激に伸びており、既に20%がスマートフォンになっている。しかも若い世代ほどスマートフォン使用率が高いらしい。さすがHTCのお膝元の台湾だけにみんなITリテラシーが高いのだろうか。iPhoneの人気も高く品薄の状態が続いているようだ。ちなみにスマートフォンではない従来の端末は「フィーチャーフォン」と呼ばれている。 

    2年契約で端末料金が安くなる制度が一般的で、ほとんどのユーザーがこの方式で2年毎に機種変更している。ちょっと前の日本と同じ感じ。興味深いのは、機種変更のタイミングで3Gのフィーチャーフォンではなくスマートフォンにするユーザーが多いらしい。日本のガラケーモバイルメディアのような進化はしないのかもしれない。
     

  • ネットワーク
  • 一応パケ代定額プランもあるらしいが、まだまだ一般的にはなっていない模様。日本と違って地下鉄でもどこでも電波が入るのだが、ウェブブラウジングしている姿はあんまり見かけない。むしろ丁重に携帯電話をケースに入れてさらにバッグの中にしまっている人が多い気がする。鳥と卵論になってしまうが、モバイルメディア市場が膨らむためにはある程度安価なパケ放題が必須条件だと思うので今後に期待。

     

  • サービス
  • 既にモバイルゲーム市場が存在しているが、ほとんどがJavaアプリ。モバゲーのようにブラウザベースのものではなく、一回ダウンロードすればオフラインで遊べるもの。大半はダウンロード時に課金されるものだが、アプリの中で通信をしてアイテム課金するタイプのものもあった。Flashアプリも存在しているが極わずか。世界的にはこの方が一般的なのかもしれない。 

    Facebookでもおなじみの開心農場は早くもJavaアプリとしても人気のようだ。そもそもコミュニティーサービスがモバイルに進出していないのもあるが、モバイルにはソーシャルゲームという概念はまだ浸透していない。

というわけで、日本のモバイルコンテンツをそのまんま移植するというわけにはいかなそうだが、パケ死を恐れながらのデモは好評だったし、感覚的には何とか入り込めそうな気がするので頭をこねくり回してみるか。

2 replies on “台湾モバイルサービス事情”

私もまさに台湾でコンテンツプロバイダーの一角として毎日格闘しています。日本とはだいぶ様子が違いますが、ぜひ参入して台湾やアジアのモバイルを盛り上げていってください。

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