自然とアート – ビジネスデザインの源

2018年も残すところあと1週間となりましたね。 今年は念願のキャンプデビューを果たし、関東近郊の色々な山で家族とテントで過ごしました。特に印象的だったのは、奥飛騨にある平湯キャンプ場。元々行く予定だった所が自分のミスで予約できておらず、たまたま現地で見つけた場所なのですが、サイトの雰囲気も良かったし、近くの平湯温泉が絶妙に気持ちよかった。 つい先日も、parkERsのクリエイティブディレクター城本さんと本栖湖(富士五湖)の浩庵キャンプ場でデイキャンプをしてきましたが、湖畔のキャンプも幻想的で森とは違った良さがありました。今回は残念ながら見えなかった浩庵キャンプ場からの富士山は、千円札にも描かれる有名な景色らしいです。(次回に期待) なぜ突然キャンプに目覚めたかというと、子供のための自然体験という側面もあるのですが、以前から自然および自然科学の中にビジネスに応用できる様々なヒントがあると感じており、それを自らが感じて具現化したいと思ったからです。また、人工的な情報に囲まれ続ける都会から定期的に離れ、自らのアンテナの感度を取り戻したいという理由もあります。 一方、アートについても今年色々と研究し、これからアートこそがビジネスのキモになるという考えに至っています。ここで言う「アート」と「ビジネス」は、絵画などのアート作品を売り買いするという意味ではなく、人間の直感や根源的な感情に基づいた価値が商品やサービスになっていくだろうということです。 自分自身も以前はアートとデザインの違いについてあまり理解していなかったのですが、私が担当する社会情報大学院大学の講義でteamLabの猪子さんをお招きした時に伺った「アートが美しいを定義し、その定義に基づいてデザインがある」というお話しが非常にしっくりきて、それ以降「デザイン思考」の限界や「アート思考」の必要性について考えています。(これについては書籍化すべく、頭の中で整理していますので乞うご期待) ところで「自然」と「アート」、どこか共通点を感じませんか? ヒントは「人」。 人にも色々な意味があり、 ヒトという生物としての人 社会人としての人 ビジネスマン(生産者)としての人 などなど。人は日々情報をインプットし、それを何らかかの価値に変えてアウトプットする生き物です。しかし、その活動が2や3に偏り、1が疎かになっていませんか? まさに自然はヒトへのインプットであり、そこからアウトプットされるものがアートであると考えています。 社会全体があまりにも論理的、左脳的になってしまったために、効率的ではあるかもしれないけれど、本来最も考慮すべき「人」やそれらを取り巻く環境のために必ずしもベストではない状況が多発しているように感じます。 イノベーター・ジャパンは「人のポテンシャル最大限に引き出す」ということをミッションに掲げていますが、そのために「自然」と「アート」は欠かせない要素だと考えています。同時に、当社が提供するビジネスデザインをそれらの定義に基づいた付加価値創造に進化させるべく、2019年に向かいたいと思います。 というわけで、皆さま2018年も大変お世話になりました!

RISE@香港 2018 レポート

7/9〜12の4日間、香港で開催されたRISEに参加してきたので、その様子をざっくりレポートします。 What’s RISE? 2016年に初めて開催され、今年で3回目となるテックイベント。2009年にスタートし、世界最大のテックイベントと称されるWeb Summitからアジア版として派生した模様。 イベントのフレームはWeb Summitを踏襲しており、 4つの大ステージで開かれるトークセッション 企業スポンサードのワークショップ スタートアップ企業の展示ブース が主なコンテンツになっていた。 South by Southwest(SXSW)等のイベントとおおよそ似た構成だが、SXSWはプロダクトの披露がメインのお祭りイベントなのに対して、RISEは投資家とのマッチングはもちろん、急拡大マーケットのど真ん中で実際にビジネスのグロースを狙った鼻息の荒い参加者が多い印象だった。 印象的だったセッション The China Internet Report “Visible Hand” アダム・スミスが提唱した「見えざる手」の理論に対し、中国では政府が方針を明らかにし、その通りに経済が動いていく。そのため、AIなど国の注力分野が非常に力強く急速に成長している。 日本で起きている「AIブーム」とは異次元のレベルで成長している。 From Tinder to Investor: The Story of Sean Rad “You really have to love what you do” Tinder founder @SeanRad’s three elements for success: 1. You really have to love what you […]

ビジネスにおける視野の広さをレンズに置き換えて考えてみた

普段仕事をしていると、同じゴールに向かっているはずなんだけど全く話がかみ合わないなと思うことがしばしばある。見ている方角は同じなんだけど、おそらく見えている景色が異なっているのだろう。 それは、人によって視野の広さや焦点の深さがバラバラなことに起因していると思われる。 写真好きな方ならおわかりいただけると思うが、カメラを同じ方向に向けていても、取り付けるレンズの種類、絞りやシャッター速度によって撮れる写真は全く異なる。 同じようなことが日常生活やビジネスにおいても起きているのではないだろうか? Embed from Getty Images カメラのレンズはおおよそ下記の4つに分けられる。 標準レンズ 広角レンズ 望遠レンズ マクロレンズ 参考: 個人的に愛用しているSIGMAレンズ これらをビジネスにおける視点に置き換えると、ざっくりこんな感じだろうか。 標準レンズ 原寸大の人間として自分や相手の心を見つめる視点 広角レンズ ステイクホルダーを幅広く見渡し、全体最適化を目指す視点 望遠レンズ 未来を見通してチャンスやリスクを先読みする視点 マクロレンズ 物事を緻密に分析し、細部に宿る神を呼び起こす視点 いずれかのレンズに優劣があるわけではなく、見るべき対象によってレンズを換えてあげる必要がある。 ビジネスの現場においては、役割や職種によって主に使うレンズが異なってくる。 例えば、エンジニアや研究者であればマクロレンズを使うことが多く、マーケティングや広報に関わる人であれば広角レンズを使うことが多い。経営者やデザイナーは全てのレンズをバランスよく使う必要がある。 そしてどの役割であっても標準レンズが基本で、全員が持っている必要がある。 見ている方角は同じだけど見えている景色が異なっている問題は、レンズが異なれば当然生じてしまう。人によって持っているレンズの種類も異なるし、シーンによってレンズを付け替えるのも経験とテクニックを要する。 Embed from Getty Images では、そのような前提でどうすれば話がかみ合うようになるか? 理想的には、全員が同じ種類のレンズを全て揃えることだが、それは現実的ではないので以下の2つの方法を考えてみた。 現像した写真をもとに話をする 各個人の見えている景色は異なるという前提で、それぞれ見えている風景を現像・プリントして他人にも見えるようにする。実際には、感じていること考えていることを、文章や絵、あるいは映像にすることで全員が同じ絵を見て話すことができるようになるはず。 標準レンズで見える風景をもとに話をする あえて使うレンズの種類を限定し、全員が持っている標準レンズを使うことでおおよそ同じ風景が見えるようになるはず。役割や職種の違いを一旦忘れて、1人の人間としてどう考えるかを話し合えば大きくすれ違うことはかなり減らせるのではないだろうか。 大前提として、自分のレンズでは見えていない世界が常に存在していることを謙虚に認めることも忘れずに。   まずはこれらの方法で話がかみ合う環境をつくりつつ、各個人の成長のためには使えるレンズの種類を増やすことも考えなくてはならない。 自分の経験では、視野の広さは周りにいる人たちのレンズによって大きく影響される。視野の広い人のそばにいれば徐々に視野が広がり、その逆もまた然り。新しいレンズを手に入れるためには、そのレンズを持っている人に近づくのがいいと思う。 その際に気を付けなくてはならないのは、目と同じでずっと近くを見ていると近視になってしまう。周りを見渡したり、遠くを見たり、常に視点を動かし続けよう。 さらに、組織全体で視野を拡げていくためには、相手に欠けている視点がある場合には面倒くさがらずに指摘し、それを素直に受け入れられるオープンでフラットな関係性をつくることが基本ではないだろうか。 自分自身も自分のレンズに頼り過ぎることなく、メンバーの視点も複眼的に活用していくよう自戒を込めて。   p.s. 明るい標準ズームレンズが欲しいです!